久しぶりの更新になりました。
今回は「掃除」の話をしたいと思います。昨年某雑誌のインタビュー取材を受け、その際も「掃除」についてお話ししました。今回の内容はその時の話と少し重なります。
掃除という言葉を聞くと、何を思い浮かべますか。まず思いつくのは身の回りでしょうか。台所掃除、トイレ掃除、部屋掃除など家の掃除です。車をきれいにすることや道に落ちているゴミを拾うことも掃除と呼べます。自分の体をデトックスする、もやもやしている心を落ちつかせる、ということも掃除と呼べるかもしれません。共通するのは「あるべきところに納まるように、または流れが良くなるように整えること」です。ここでは掃除=「あるべきところに納まるように、または流れが良くなるように整えること」と定義して話を進めたいと思います。
筆者は時々海や山に行きますが、その際ゴミ袋を持っていきます。最近は外出する人が増えているような気がします。どこにいっても観光客や外国人の方がたくさんいらっしゃいます。人が増えるとどうしても、(いい面悪い面は置いておいて)色んなことが起きやすくなります。コロナ規制が開けたここ2、3年で以前より散乱しているゴミをよく目にするようになりました。ゴミ袋一つではどうにもならない場合もありますが、「その時の自分にできることをする」ということで、無理のない範囲内でゴミ拾いをしています。初めは些細なゴミでもそれがどんどん溜まっていきますと、いずれ土壌汚染、水質汚染、空気汚染へとつながります。文字通り、塵も積もれば山となるということです。全ての生命は自然の中にあり、人だけで生きているのではありません。生態系の調和があって人の生活が成り立っているのです。飲める水があること、食べ物が実ること、住める場所があるということ。これらは生態系の調和のおかげです。落ちているゴミを拾うことは、生態系を整え、また巡り巡って己の生活を助けることになります。それとこれは筆者の場合ですが、ゴミを拾っていますと、時折心が軽くなる時や疲れが和らぐ時があります。環境にとっても自分にとっても、納まるべきものがちゃんと納まった、そして本来の循環や流れに戻った、ということは気分がいいものです。
何らかの理由で外でゴミ拾いするのはちょっとなあ、、、という方もいらっしゃるかもしれません。そういう方は家の掃除をするだけでも、するしないでは全然違いますので、気が向いた時はされることをおすすめします。例えば、窓を開け換気をする、水場をきれいにすると衛生的です。体の不調は心の不調を呼ぶこともありますので、住環境のメンテナンスは大事と思います。精神的な不調を感じる方、例えば、やたらと不安感がある、イライラする、憂鬱感がある方は、心身を顧みる時間を設けたり、身体の姿勢を見直したり、自分の思いを書き出したりするといいかもしれません。それがどこから来ているのか、元を辿り、原因を見つけることにつながっていくと思います。
環境も己も、最もパフォーマンス効率が高いのはバランスが取れた状態の時です。その状態でいられるよう、皆ができる範囲内で「掃除」をし、整えていけたらと思います。
なお、西表島の生態系はとても面白いです。そこで暮らす生き物の有り様と循環がうまくできています。興味がある方は千石正一氏の本をお読みください。