寒い日が続くようになりました。
北海道・東北では降雪が、沖縄では強い北風が吹く季節となり、冬の到来を感じます。
さて、今日は少し戒めの意を含んだ話になります。
北海道へ行きますと、ここ最近耳にするのがカメラマン・写真家・写真を撮る人に対する苦情です。
無断で放牧地に入る、畑を踏み荒らす、約束を守らない、礼儀がなってない、社会人としての常識が欠落しているなど、結構な言われようです。これらは私に対する苦情ではないものの、聞くととても残念な気分になります。数年前からマナーの悪いカメラマンや外国の方に関するトラブルは聞いておりますが、新型コロナがひと段落し人出が増えるにつれ、以前にも増して問題になっているようです。
話を聞いていて、そう言えば思い当たることが自分の周りでもあったなあと、ふと沖縄での出来事が脳裏に浮かびました。
筆者は沖縄のとある島に度々通っているのですが、そこにしばらく滞在する際は昔ながらの家を使わせてもらっています。雰囲気があるお家なので、家の前を通る観光客の人々が「ドラマのセットみたいだね〜」「映画に出てきそうだよね〜」とお喋りしながら歩いていくのをよく目にします。中には写真を撮っていく人もいますね。ただ問題なのが、勝手に敷地内に入り込んで庭を物色したり家の中を覗いたりして写真を撮る人がいるということです。さすがにそういう人を見かけた時は声をかけたり注意します。「民家とは知りませんでした」という言う人もいれば不機嫌そうに無言で去っていく人もいます。島にある家はそこで暮らす人の生活空間であるため、無断で立ち入ることや勝手に写真を撮ることは控えるよう、入島前に日本語・その他言語で説明がありますが、それを全く聞いていないのか、それとも我欲を優先する確信犯なのか。いずれにせよそのような行動をとる人が増えつつあることを実感します。
いい写真を撮りたいという気持ちはよくわかりますが、やはり社会で生きる以上法を守り常識ある行動をとる必要があります。また、円滑に過ごすには信頼関係が崩れないような振る舞いも大切と思います。ルールに反していなくとも周囲に配慮するならば撮影を控えるべき場面もあるでしょう。これらはカメラマン・写真家・写真を撮る人に限った話ではありません。我欲の優先するのではなく、周囲を慮る、相手の気持ちを察するなどちょっとした気遣いと常識を持ち合わせるだけで人間関係がスムーズになります。筆者はもちろん皆々が、先人や恩人の顔に泥を塗るようなことなく、また後進が不利益を被ることのないような振る舞いをしていけたらと思います。